いとかめHP > イトカメPCサポート > sysprepによるプロファイルコピー

Windows7におけるsysprepによるプロファイルコピー(デフォルトユーザプロファイルのカスタマイズ)

初めに
 1台のパソコンを家族などで共用している場合でも、ユーザを個別に分けて使用すれば、壁紙などユーザ毎に設定出来る項目が幾つかあります(この設定の塊を「プロファイル」と呼びます)。その反面、全てのユーザで同じでいい設定でも、ユーザを追加する度に繰り返し行わなければならなくなるケースも出てきます。
 WindowsXPでは、あるユーザで作ったプロファイルを「デフォルトユーザ」へコピーしておく事で、その後新しく追加したユーザに対して同じ設定を適用する事が出来ましたが、Windows7ではその機能が使えなくなってしまいました。
 但し残された手段として「sysprep」というツールを実行する際に、デフォルトユーザへのプロファイルコピーが出来るというので、この手順について紹介致します。
 「sysprep」とは、企業などで、設定をカスタマイズしたPCを大量導入したい時に使うツールです。
 
 
ご注意
  • このページの内容は、筆者が使用した事例の紹介に過ぎません。決して、作動を補償するものでも、メーカがサポートするものでもございません。
  • このページの内容をご利用された事によって損害が生じた場合でも、筆者は一切の責任を負いかねます。悪しからずご了承願います。ただ、皆様のお役に立てれば幸いです。
 
前のページ(1/3)へ
 
Step.3:空の応答ファイルを作る
 WindowsAIKのインストールが完了したら、WindowsSIM(Windows システム イメージ マネージャー)使って応答ファイルを作りますが、Windows7のインストールメディア内にあるファイルが必要な為、これを事前に拾っておきます。
 Windows7のインストールメディア内の「sources」フォルダの中にある「install_Windows 7 ****.clg(****はエディション名)」(図12参照)をHDD内へコピーしておきます。このファイルをカタログファイルと呼びます。エディションはプロファイルをコピーするPCと合わせておきます。
 カタログファイルの保存が出来たら、
  • [スタート]ボタンをクリック(図13参照)
  • [すべてのプログラム]をクリック(図13参照)
  • [Windows システム イメージ マネージャー]をクリック(図13参照)
 WindowsSIMが起動しますので、先ほど保存したカタログファイルを引き当てます。
  • 「Windowsイメージ」欄にある「Windowsイメージまたはカタログファイルを指定してください」を右クリック(図14参照)
  • [Windowsイメージの選択]をクリック(図14
  • 参照)
  • 先ほど保存したカタログファイルのフォルダへ移動し、カタログファイルをクリック(図15参照)
  • [開く]をクリック(図15参照)
 次に、空の応答ファイルを作成します。
  • [新しい応答ファイル]のアイコンをクリック(図16参照)
 あとはセーブすれば応答ファイルが保存されます。
 
[図12]
[図13]
[図14]
[図15]
[図16]
 
[図17]
[図18]
[図19]
[図20]
[図21]
[図22]
[図23]








































Step.4:応答ファイルに各種オプションを引き当てる
 応答ファイルが保存出来る環境が整ったら、これに各種オプションを引き当てます。
 大まかな流れとしては、(左下枠の)カタログファイルの「Components」の下に各種オプション項目がぶら下がっているので、これを(中央枠の)応答ファイルの「Components」へ引き当て、内容を指定する、という作業を繰り返します。
 作業例として、今回のメインである「プロファイルコピー」の項目を設定してみます。
  • カタログファイルから「x86_Microsoft-Windows-Shell-Setup_******_neutral」を右クリック(******は数字・64bit版の場合は先頭がx86ではなくamd64になります)(図17参照)
  • [パス 4 specialize に設定を追加 (4)]をクリック(図17参照)
  • 応答ファイル欄に項目が追加されるので、これをクリック(図18参照)
  • プロパティ(右枠)に指定出来るオプションが表示されるので、この中にある「CopyProfile」の値を「true」とします(図18参照)。
 これでsysprep実行時にプロファイルのコピーは行われるのですが、実はこのオプションを適用させるには、sysprep実行時に「一般化」という作業をさせなければなりません。で、この「一般化」が曲者で、一般化してしまうと、機種毎やPC毎で個別に設定した内容が消えてしまい、まさに一般化されてしまいます。
 せっかくプロファイルがコピーされても、他の項目が消えてしまうのはいやなので、極力それらを維持するオプションを、併せて応答ファイルへ入れておきます。
 指定項目についてはこちらの表を参照下さい。

 全て指定たら、名前をつけてファイルを保存します。英字の名前がよいでしょう。
 
Step.5:sysprepを実行する
 応答ファイルが出来たら、実際にプロファイルコピーするPCにこれを保存します。 今回はDドライブ直下に「outou.xml」というファイル名で保存したものとして説明致します。
 そしていよいよ、プロファイルをコピーしたいPCで、sysprepを実行します。
  • [スタート]ボタンをクリック(図19参照)
  • [すべてのプログラム]をクリック(図19参照)
  • [アクセサリ]をクリック(図19参照)
  • [コマンド プロンプト]を右クリック(図19参照)
  • [管理者として実行]をクリック(図19参照)
  • コマンドプロンプトが起動するので、
    「c:\windows\system32\sysprep\sysprep
    /generalize /oobe /shutdown
    /unattend:d:\outou.xml」と入力(図20参照)
オプション 解説
/generalize 「一般化」します(プロファイルコピーの為に必ず必要)。
/oobe OOBEモードへ移行します(監査モードから抜けて、Windowsへようこそ画面(通常使用開始の初期画面)へ移行します)。
/shutdown sysprep完了後にシャットダウンします。
/unattend:
d:\outou.xml
応答ファイルとして「d:\outou.xml」を引き当てます。
 sysprepが完了するのを待ちます(図21参照)。自動的にシャットダウンされますので、放っておいてよいでしょう。
 ちなみに、「Windows Media Player Network Sharing Service」というサービスが動いているとsysprepがエラーで止まる場合があるので、エラーが発生した場合(図22参照)は、サービスの開始状態を確認してみましょう(図23参照)。動いていたら止めます。
 sysprep完了後にPCを起動すれば結果が確認出来ます(Administratorのプロファイルもデフォルトユーザから再適用されていますので、起動した状態が結果そのものです)。
 応答ファイルで出来るのはここまでです。
 
次のページ(3/3)へ
 







このページの
最上部へ移動